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. ちょっと気落ちする事があったから、憂さ晴らしを兼ねて、たまたま同じタイミングで職場を出たこの男を飲みに誘っただけなのに・・・ んー。さっきから目が釘付けになってる。 まぁ・・・客観的に見ても顔は良いんだよね。 ちょっと濃い気もするから、個人的にはタイプじゃないけど。 先ず目を奪われたのが、シュルっとネクタイを緩めたその手。 男らしくゴツッとしていて、でも長くてしなやかな指をしていた。 彼が外したネクタイをクルクル巻いて、テーブルの端に置くまでを、あたしはバカみたいにジッと見つめてしまった。 「…ネクタイって、かったるいですよね。オレ、未だに慣れないんですよ」 「....知らない。あたし、しないもん」 そんな短い会話の後、軽く苦笑しながらYシャツのボタンを2、3個外したせいで、またドキドキさせられた。 首のラインが少し露になっただけなのに・・・。 それから・・・、 人の奢りだと思って、遠慮もせず立て続けに赤霧ロックを呑む姿が、もうたまんないっ! 赤霧島が喉を通過する度、男らしく出たその喉仏がゴクッと嚥下する。 その動きに意味もなくドキドキしちゃってる。 .
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