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. 此処は、今日あたしが声を掛けた後輩の男の子・牟田 修一(ムタ シュウイチ)君が、一人でよく呑みに来ると言っていた『みなもと』という店で、カウンターに数席と、テーブル席も3席程のこじんまりとした店だった。 居酒屋というよりは、小料理屋って感じ。 そこのテーブル席で、あたしと牟田君は向かい合って座っていたけど、こじんまりとした店内にある小さなテーブル席だったから、結構距離は近い。 その距離感で、妙な男の色気をモロに感じて、あたしは1人でドギマギしていた。 「....修ちゃん!もう駄目よ。飲み過ぎ」 何杯目かの赤霧ロックが運ばれて来た時に、この店の女将さんが、呆れ気味に牟田君をたしなめた。 薄いグレーの着物がよく似合う小奇麗な女将さんだけど、・・・何故か声が野太い。 もしかしたら、“女将”ではなく、“大将”なのかもしれない。 ・・・初対面のあたしには判断出来ない事だ。 .
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