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えーまぁ、取り合えずここにあのオカマが居ないのは唯一の救いなのかそれとも、もう既に何処かで見ていたりするのだろうか。
答は後者だった。
前方に見える黒いカーテンには間違いなく誰かの気配がしていたが、俺が目覚めてすぐその全貌が明らかとなった。
カーテンを開いて現れたのはあのオカマだった。
何故カーテン越しに監視していたのかは分からないが、取り合えず消えてほしいと思った。
「アラ、以外と早かったのねえ。てっきりもう起きてこないかと思ったわ。」
――さらっと何死亡したみたいに言ってんの!? さっきの殺すつもりだったの!?
オカマはそんな俺の考えをガン無視するかの如く話を続ける。
「取り合えず予知部へようこそ、唐草草司クン。私は顧問の」
「オィ待て! アンタ顧問なのか!? ならなに人にあんな仕打ちしてんの!? 明らか犯罪行為ッスよ!?」
「全く、口の減らない坊やだこと。また絞められたいみたいねぇえ?」
――なにこのオカマ超コワイんですけどいろんな意味で。
「まぁ理由も言わずに拘束するような真似をしたのは謝るわ。一応こうしたのにも理由があったのよ。」
「理由ってなんすか? 美味しいんすか? 俺が通報すればアンタ捕まりますよね?」
「もう一度絞められたいみたいねぇえ! まずはそれからにしようかしら!」
「サーせんした、続けてください。」
今明らかに人を殺す目をしていた気がするので、俺は取り合えず話だけでも聞いてその場をやり過ごすことにした。
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