4262人が本棚に入れています
本棚に追加
/37ページ
「でも聞くところによると、
忘年会は全然別の場所で、
あの二人は少し遅れてきたらしいよ」
「そうですか…」
気分がまたさらに沈む。
「ただ、忘年会で戸川君はかなり冷たく彼女を遠ざけて、結構酷く飲んでたって。
まあ彼、元々無愛想だけどね」
「元々酒豪でもありますしね。
よく分かりませんね…」
酷く飲んでたって、
自棄酒飲むようなことがあったの?
また二日酔いだったのではと心配になる。
「僕の邪推だけどさ…。
もしかして彼女、成瀬さんとの鉢合わせを狙ったとか?
戸川君への場所連絡役は彼女だったらしいし」
あの性格なら有り得る。
でも、そこまでするだろうか。
「僕も海事の忘年会に誘われたんだ。でも金曜は泊り仕事だからって断った時、彼女もその場にいて聞いてたし」
経企室が泊りだと知っていて、
私達の常宿も前に社食で聞いていたし。
…やっぱり、わざと?
最初のコメントを投稿しよう!