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服部少年と別れ、ぼんやり歩いていた明路は、少し先に車が止まっていることに気がついた。
ドアが開く。
無言で乗り込むと、中に居る人物から、少し離れて座った。
「なんで言わなかった」
と湊が言う。
「何をです?」
「今日のこと、わかっていたんじゃないのか?」
「事件のことですか?」
と言うと、彼は溜息をだけをついた。
そのまま、窓に頬杖をついて、外を見ている。
駅に向かって歩く未來やその友人たちと道が交差した。
明路は軽く目を閉じる。
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