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数メートル先に一人、同じ様な間隔を空けて後ろに一人…
高瀬と霞に着いて二人の男が歩いている。普通に会話をしても届かない距離だった。
「どうやら監視されてるわけじゃないんだな。奴らも大変だな」
「そうね…悪い事しちゃったかしら」
そう言いながらも、霞は楽しそうだった。こうして街に溶け込めば、マザーの指示でプログラムを実行しているなどとは誰も思わないだろう。
「少しは気が晴れたか?」
「そうね…高瀬がこのまま買い物と食事に付き合ってくれたらね」
「お安い御用だ。あー…但し、俺に洋服が似合うかとかは聞くなよ。センスが無いってよく言われたからな」
「へぇーそうなんだ。誰に言われたの?」
高瀬は一瞬思案して答える。
「元の嫁だ…」
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