1363人が本棚に入れています
本棚に追加
/580ページ
案の定。
「信じられない馬鹿だわ! 的外れにも程がある。アカデミーは退学決定よっ!」
まだ入学もしてません。
「でも敢えて答えてあげる。見ての通り、麗しの令嬢で且つ当然美しいわ」
そこは譲らないんだ。
では、露払いの済んだ荒野に、僕も足を踏み出してみよう。
「R-AMYですか」
「まったくもう、埒の明かない駄AIね。今後、ダモーと呼ぶことにするわ。いいこと? 陳腐な回答を恥ずかしげもなく……う?」
どうやら、僕の仮説は正解らしい。
レオと同レベルの回答を期待して、罵詈雑言を準備していたレイミは、烈火のごとく悔しがっている。
「次からヒントなしよ! いきなり当てるとか、何がしたいのっ? 空気を読みなさい!」
いったい何時から、この遭遇はクイズになったのだろう。
そして、報告するのも今更だが、先ほど只ならぬ威圧を発した彼女の視線。
音声データーに「ギンッ!」と録音が存在するようだ。
外部スピーカーから効果音を出していた彼女が『ハラリ』と髪を払う。
絶対馬鹿だ。
最初のコメントを投稿しよう!