次世代型のツン!

22/22
1363人が本棚に入れています
本棚に追加
/580ページ
案の定。 「信じられない馬鹿だわ! 的外れにも程がある。アカデミーは退学決定よっ!」 まだ入学もしてません。 「でも敢えて答えてあげる。見ての通り、麗しの令嬢で且つ当然美しいわ」 そこは譲らないんだ。 では、露払いの済んだ荒野に、僕も足を踏み出してみよう。 「R-AMYですか」 「まったくもう、埒の明かない駄AIね。今後、ダモーと呼ぶことにするわ。いいこと? 陳腐な回答を恥ずかしげもなく……う?」 どうやら、僕の仮説は正解らしい。 レオと同レベルの回答を期待して、罵詈雑言を準備していたレイミは、烈火のごとく悔しがっている。 「次からヒントなしよ! いきなり当てるとか、何がしたいのっ? 空気を読みなさい!」 いったい何時から、この遭遇はクイズになったのだろう。 そして、報告するのも今更だが、先ほど只ならぬ威圧を発した彼女の視線。 音声データーに「ギンッ!」と録音が存在するようだ。 外部スピーカーから効果音を出していた彼女が『ハラリ』と髪を払う。 絶対馬鹿だ。
/580ページ

最初のコメントを投稿しよう!