2097年 夏 東京

1/23
1363人が本棚に入れています
本棚に追加
/580ページ

2097年 夏 東京

この星が太陽を巡る旅路── 惑星の周期運動に、八十と幾つを加えた後の世。 物語の時代を迎えられた時、読者は齢百を超える長寿であろう。 《荒唐無稽》と、言うほど遥かな未来でもない。 己が存命は危うくとも、子や孫、ひ孫の世代が暮らしている──そんな時代。 人類は歴史に選ばれた種だろうか? 僕は思う。 『選ばれていた』 有史以来、21世紀が終わろうとする今に至るまで、理不尽な程の寵愛を受けてきた。   刻は次なる世紀末   訪れし期限と踊れ 《R-AMO-2E-067T3》── 起動
/580ページ

最初のコメントを投稿しよう!