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2097年 夏 東京
この星が太陽を巡る旅路──
惑星の周期運動に、八十と幾つを加えた後の世。
物語の時代を迎えられた時、読者は齢百を超える長寿であろう。
《荒唐無稽》と、言うほど遥かな未来でもない。
己が存命は危うくとも、子や孫、ひ孫の世代が暮らしている──そんな時代。
人類は歴史に選ばれた種だろうか?
僕は思う。
『選ばれていた』
有史以来、21世紀が終わろうとする今に至るまで、理不尽な程の寵愛を受けてきた。
刻は次なる世紀末
訪れし期限と踊れ
《R-AMO-2E-067T3》── 起動
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