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突然、面白いゲームがあるって話聞いて、まじかと思って暇だから私たちでやることになったんだ。
で、行ってみれば、そこは友達、遥佳(はるか)の家じゃなくて、私たち行きつけのゲームセンターでもなかった。
どこいくの?って聞くと、にこっていたずらっぽく笑って、
「秘密よ。だって、意外すぎてきっとナオは行かないって言いそうだもん」
とか言いやがる。
あ、ナオってのは、奈央希。私の名前。
ナオキなんて男っぽい読み方するけど、漢字に書くとすっごい女の子っぽい。
まあまあ…気に入って…もないけど。
で、私と遥佳はゲーム大好き高校二年生。
ゲームって言っても、『かわいい子犬と一緒!』とか『〇〇村の住人になってのんびり過ごそう!』とかじゃない。
正反対。
そんな終わりの見えないゲームしてられるか。
まず、遥佳には兄と弟がいるから、あの子は根っからのゲーマー。
ゲーセン行けば銃持ってゾンビやらなんやらとやりあうのが専門。
あぁ、あとはレースゲームとか大好きだね、あの子。
私は…まあそういうのも好きだけど、どっちかというとRPG系が好きかな。
特にファンタジーの世界観だとなお良し。
もう小さいころから大好きでさ。
もう、何回あの世界に行ってみたいって願ったことやら。
「…オ。ねぇ、ナオったら!!」
「んっ?」
「ん?じゃないよ、もう…。着いたよ!!ここ!!」
「は?……って、うぇええ!!??ここ、あの有名なゲーム会社の…!!」
「そうそう!」
目の前にそびえる、大きなビル。
「ZABYだよ!」
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