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流石に気になった俺は、再び人だかりの方に視線を戻した。
そして絶句、、、。
なんと人だかりの中心から、ここからでも熱を感じるほどの炎の渦が天高く巻き上げられていたのだった。
そしてその中心には炎の渦だけではなかった。
女の子だ。
キリッとした目つき、そして雪のように白い肌。
何よりも目を引くのが髪である。
目の前で噴き上がる炎の如く紅い髪の色。
「まだ用があるなら、もっと火力上げるわよ?」
女の子は腰の引けた男どもを見下ろしながら言う。
それはまさに女王のような風格さえ感じられるほどの威圧感だ。
「さぁ、どうするの!やるの?やらないの?あぁん!」
こ、怖い、、、。
何故全く関係の無い俺が、こんなに恐怖を煽られないといけないんだろうか。
「ご、ごめんなさーい!」
女の子の威圧に押された男どもは、呆気なく逃げ去って行った。
「ふんっ!口程でも無いわね!」
長い髪を掻き上げた女の子はそう言って、周囲を見渡す。
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