神の子供たち

神と人間

じゃあ、それは何処の国が選ばれたのか。

それは不幸にも俺の住む国、日本だった。

地震大国である日本は、災害への対策がどの国々よりも進歩していること、そして何より日本の過去に犯した太平洋戦争を理由に押し付けられたのだ。

勿論、日本政府は反対した。

国を崩壊させる力を持つ人間達を誰が好き好んで歓迎するだろうか？

しかし、国連加盟国は聞く耳を持たず、多数決で日本に災厄を押し付ける決定を下した。

まぁ、最大最悪の面倒事を押し付けられた日本だったが、幸いにも世界各国から称賛されるほどの勤勉さを持つ人種である。

押し付けられたとされてもそこから視線を背けることなく、事態の収拾に徹することにしたのだ。

その賜物と言うべきか、災害に対する技術、またそれを応用したありとあらゆる技術が飛躍的に発展した。

今じゃその技術を売り物に、日本は経済的に大きく発展を遂げた。

まぁ、今の日本は言うなればハイテク化された安全安心な国になったわけだ。