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「それよりもこの屋敷を案内しなくちゃ!さぁ、侵入者はケイが追い払ってくれるから行こう?」
そう言って掴んでいた俺の左腕を引っ張る。左腕が魔力を吸っていない所をみると、マスターには効かないのかそれとも篭手が邪魔をしているのかどちらかだろう。
『追い払う?奴のlevelなら簡単に殺せるだろう?何故殺さない』
「ダメだよ!殺すなんて……命はなんにだって1つだ!どんな理由があったとしても殺すなんてしちゃダメだ!マスター命令だ!」
俺のメモ帳を見るなり血相を変えて俺に怒鳴りつけてくる。
ああ………お前は何も分かちゃいない…エル、お前も気付くさ…人間の醜さと汚さを
それに気付かされたお前は同じ台詞が言えるか、俺は………
『分かった。マスターの命令には従う。』
そう書くと、先程怒鳴った事を悪く思っているのか眉が下がる。
『気にしていない。屋敷?の案内をしてくれ』
エルが「うん」と言って歩き出すので後ろに付いて行く。
「それじゃ、ケイ。あの人達をよろしく」
「はい、エル様」
そう言って足早にどこかえと言ってしまった。
それを見届けてからエルは廊下を歩き出す。俺は黙って後ろを付いて行く。
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