*◆*携帯*◆* #2

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*◆*携帯*◆* #2

 学校に着いたのは8時前、誰もいない。大体、みんなギリギリの時間にくることが多いんだよね。  私は机に頬杖をついて、外を眺めていた。  教室での1人の時間、好きなんだよね……。家での1人は嫌なのに、変な私……。  外を眺めていると、隣の2棟の1階の廊下を細川先生が歩いるのを見つけた。  なにやってるんだろう?  ぽけっと見ていると、いきなり細川先生がこっちを振り向いた。  空を見上げようとしたのか、2階にいる私と目が合った。  げっ!?  私に気付いた細川先生はニコッと笑って、手をふってくる。私はすぐに机に突っ伏した。  手とかふりたくない……。  すると、 「おはよう~」  みきが登校してきた。 「おはよう」  何事もなかったように、私は机に顔をくっつけたまんま、みきを見た。  なんか、今日もみきは気合いが入っていて化粧はバッチリだ。 「見て見て、リップ変えたんだ」  みきと少し話したあと、私は顔をあげた。  そして、さっき細川先生がいたところを見ると、もう誰もいなかった。  時間がたつにつれて教室の中は賑やかになっていく中、あの人も……やってきた。
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