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父さんは、今でも母さんを愛している。
だから、出ていった母さんの写真を、まだ部屋に飾ってある。
わすれればいいのに……。
たまに1人で、暗い部屋のなか、泣いてる時もある。
母さんの写真を見て……。
父さんは、自分をせめてるみたいで……私は辛い。
物音を立てず部屋に戻り、私は見なかった事にする。
懐かしい記憶が、あまり思い出したくない記憶が、頭の中をかけめぐる。
母さんの勝手でこうなった……。
しばらくベッドで、ぼーっとしていた。
時計を見ると、夜中の1時を過ぎていた。
眠りたくても眠れず。
気分転換に、コンビニへ行くことにした。
部屋をでて、父さんの部屋の前へ。扉を少し開き、中を確認すると、父さんは眠っていた。
「父さん、ちょっとコンビニいってくるね」
「う……ん」
返事はしたものの、きっと聞いてないだろう。
疲れてるんだね。
私は、家をでてコンビニに向かった。コンビニの明かりが、ちょっと目に痛かった。
いつもは読まないファッション雑誌と、ヨーグルト、あと父さんへの栄養ドリンクをかって、コンビニを出る。
その時……。
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