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突然の激しい雨……。
ぬるい風が私の頬を撫でた。
ついてない……。
コンビニに傘が売っていたけど、私の手元には45円しか残っていなかった。
濡れて帰るしかないかなぁ~。ちょっと雨がおさまるのを待とう。
私はコンビニの中に備え付けられてる、テーブルとイスに腰掛け、今買ったばかりのヨーグルトと雑誌を開く。あの夢といい、この雨といい、なんか嫌だ。
「はぁ……」
ため息をつきながら、ヨーグルトを口に運んだ。
コンビニには、あまり買い物客も来なくて、店員さんも、暇そうだった。
開いた雑誌には、色々な洋服を着た、女の子たちが並んでいる。
かわいいなぁ。
なんだか寛いでいる私。しばらく雑誌を見てたけど、つまらなくなり、外を眺めた。
まだ、雨はやまない。
私の気持ちも、次第に沈んでくる……。雨の時は、色んな感情が交差する。
学校・お迎え・傘と母さん……。あの夢を見たからか、母さんの事ばかり思い出し、寂しくなる。
あの、暖かい腕……もう一度、抱き締められたい。
コンビニのガラスにうつる自分の顔が、今にも泣き出しそうで……。
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