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頬杖をついて目を閉じた。そして、思い出をたぐりよせる。
母さんが、私のエプロンを縫ってくれた。
一緒に、お風呂に入った。
なんかちょっと、恥ずかしかったのを覚えてる。
遠足の時の弁当には、いつも、リンゴのうさぎが入っていた。
嬉しい気持ち、楽しい気持ち、悲しい気持ち、色々交差する。
コンビニの音楽がBGMみたいで、私の瞼の裏はスクリーン。1人の世界に入っていた。お客さんが出入りするのさえ気にならない。
私は母さんがなんで出ていったのか、理由を聞いた時……とても嫌だったし、ショックだった。
そして、母さんを恨んだ時もあった。
だけど……時間ってなんだか不思議だね。
少しずつ胸の中にしまわれていく……どんな嫌な事も胸の奥に。
私がしまっているのか、時間がそれを忘れさせてくれようとしているのか、ぼやけてしまうのか、母さんの事を考えると寂しくなるけど……温かくなるんだ。
楽しかった想い出や、温かな想い出が溢れてくる。
私が想い出を、手繰りよせていると、いきなり肩をつかまれた。
ビックリして、目を開き肩を掴んだ相手を見ると。
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