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あずさが、恋の話しをしてるのは、見たことがない。
これを機会に、聞かなきゃな。力になってあげたいし、恋のキューピット……なんちゃって。
でも、なんで話さないんだろうか?
みきが、話しすぎて話しづらいんじゃぁ……。
「たしかにそうだね、大体みきが喋りすぎだから、話しづらいんだよ」
冗談で言ってみると、
「えっ私喋り過ぎ??」
みきは目を見開いて私をみてくる。
「だって昼休みも、ずーっと大体そうじゃん。私とあずさは聞いてる側でしょ?」
「良く考えたら……そうだね」
というとみきは、頭をポンってたたき、やっちゃったって顔をしている。
そんなみきは、かわいかった。
「ねぇ、あずさが帰ってきたら、聞きこうよ」
と私がいうと、
「うん、なんか楽しみ~」
みきはかなり嬉しそう。みきの顔を見ていると、私の頭に疑問が浮んできた。
みきは最近どうなんだろう?
タイプの話しや元カレの事を話したりはするけど、そういえば最近は、あの人が良いとかかっこいいとか聞いてない。
気になったから、ここは聞いてみることにした。
「みきは、最近どう?」
「えっ?」
私を見て。
「ん~と、探し中」
顔をぷいっとそむけた。何か隠してるのはばればれで。
「何か、隠してるでしょ~。ほら、言ってすっきりするよ」
私はみきをツンツンつく。
「そんなんじゃないよ~」
なんだか恥ずかしそう。
「いってよ~」
私は、みきをジ~ッとみる。今までにない、かわいい顔全開で。
そして、みきの負け……。
「もぅ、仕方ないなぁ~そんな顔でお願いされたら、断れないよ」
すかさず、私はガッツポーズ。
やった!!
「で、なになに?」
「まだ、良くわからないんだけど~ちょっと耳かして」
みきは私に手招きをした後、耳元で囁いた。
「私……祐介くんの事好きかも」
と……。
えぇぇぇえ!?
「うそっ!?」
思わず大きな声がでてしまった。
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