*◆*遅刻*◆*

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 あずさが、恋の話しをしてるのは、見たことがない。  これを機会に、聞かなきゃな。力になってあげたいし、恋のキューピット……なんちゃって。  でも、なんで話さないんだろうか?  みきが、話しすぎて話しづらいんじゃぁ……。 「たしかにそうだね、大体みきが喋りすぎだから、話しづらいんだよ」  冗談で言ってみると、 「えっ私喋り過ぎ??」  みきは目を見開いて私をみてくる。 「だって昼休みも、ずーっと大体そうじゃん。私とあずさは聞いてる側でしょ?」 「良く考えたら……そうだね」  というとみきは、頭をポンってたたき、やっちゃったって顔をしている。  そんなみきは、かわいかった。 「ねぇ、あずさが帰ってきたら、聞きこうよ」  と私がいうと、 「うん、なんか楽しみ~」  みきはかなり嬉しそう。みきの顔を見ていると、私の頭に疑問が浮んできた。  みきは最近どうなんだろう?  タイプの話しや元カレの事を話したりはするけど、そういえば最近は、あの人が良いとかかっこいいとか聞いてない。  気になったから、ここは聞いてみることにした。 「みきは、最近どう?」   「えっ?」  私を見て。 「ん~と、探し中」  顔をぷいっとそむけた。何か隠してるのはばればれで。 「何か、隠してるでしょ~。ほら、言ってすっきりするよ」  私はみきをツンツンつく。 「そんなんじゃないよ~」  なんだか恥ずかしそう。 「いってよ~」  私は、みきをジ~ッとみる。今までにない、かわいい顔全開で。  そして、みきの負け……。 「もぅ、仕方ないなぁ~そんな顔でお願いされたら、断れないよ」  すかさず、私はガッツポーズ。  やった!! 「で、なになに?」 「まだ、良くわからないんだけど~ちょっと耳かして」  みきは私に手招きをした後、耳元で囁いた。 「私……祐介くんの事好きかも」  と……。  えぇぇぇえ!? 「うそっ!?」  思わず大きな声がでてしまった。
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