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みきは、シーッと人差し指を口の前に持ってきて。
「違うの違う、あのねまだ、本当に好きなのかわからなくて……気持ち決まってから、言おうと思ったんだ」
なんだか焦っているみきは可愛くて、思わず抱きしめちゃった。
「頑張ってね」
そう言うと、みきはちょっと顔を赤くして。
「ありがとう」
と呟いた。恋愛経験は多いのに、いつでも純粋なみき。
そして少ししてから、あずさが戻ってきた。
「「おかえり~」」
私とみきは、目をキラキラさせながら、あずさをみた。あずさはどうしたの?? という顔をしている。
「あずさぁ~彼はなんだって??」
すかさず聞くみき。
「ううん、たいしたことじゃないよ」
あずさは笑ってごまかした。
「いいなさい、言わないと泣いちゃうから」
みきが泣き真似をし、私はそれを見て笑っちゃった。あずさは、仕方ないなぁ~って感じで、話し始めたんだよね。
「あのね、隣のクラスの三倉慎吾って言うらしんだけど、つ……つき合ってくださいっていわれたの」
あずさの顔が一気に紅くなる。
「で、なんて答えたの?」
興味深々の私達。
「えっと、私は貴方の事知らないし、ごめんなさいって言った」
「えっ!? それでそのまま帰って来ちゃったの??」
みきの言葉に、あずさは少し照れ臭そうにしながら。
「ううん、なんか紙渡されて、それもらってかえってきちゃった」
と答えた。
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