*◆*遅刻*◆*

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 みきは、シーッと人差し指を口の前に持ってきて。 「違うの違う、あのねまだ、本当に好きなのかわからなくて……気持ち決まってから、言おうと思ったんだ」  なんだか焦っているみきは可愛くて、思わず抱きしめちゃった。 「頑張ってね」  そう言うと、みきはちょっと顔を赤くして。 「ありがとう」  と呟いた。恋愛経験は多いのに、いつでも純粋なみき。  そして少ししてから、あずさが戻ってきた。 「「おかえり~」」  私とみきは、目をキラキラさせながら、あずさをみた。あずさはどうしたの?? という顔をしている。 「あずさぁ~彼はなんだって??」  すかさず聞くみき。 「ううん、たいしたことじゃないよ」  あずさは笑ってごまかした。 「いいなさい、言わないと泣いちゃうから」  みきが泣き真似をし、私はそれを見て笑っちゃった。あずさは、仕方ないなぁ~って感じで、話し始めたんだよね。 「あのね、隣のクラスの三倉慎吾って言うらしんだけど、つ……つき合ってくださいっていわれたの」  あずさの顔が一気に紅くなる。 「で、なんて答えたの?」  興味深々の私達。  「えっと、私は貴方の事知らないし、ごめんなさいって言った」 「えっ!? それでそのまま帰って来ちゃったの??」  みきの言葉に、あずさは少し照れ臭そうにしながら。 「ううん、なんか紙渡されて、それもらってかえってきちゃった」  と答えた。
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