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みきは、佐野くんにメアドを教えていた。
そして授業中。
みきから手紙がきた。
『あきへ なんで祐介くん、あきの番号しってるの?』
それに私も手紙で返す。
『みきへ 昨日携帯見せてあげたときに、勝手に登録されたの!』
と、するとまた紙は戻ってきた。
『そうなんだ~。でも祐介くんって、いい人っぽいよね。
あき、良い出会いかもよ』
『興味ないって。みき、勝手にメアド教えたから。
ジュースおごってよね』
先生の目を盗みながらのやり取りは、案外ドキドキする。
『わかった。仕方ない。あきのためだもん』
紙にはそう書かれていた。
私の為?
みきはいつもそう、私に恋をして欲しいらしくて、いつもお節介焼くんだよね。
私のためか……。
そう思いながら、手紙を4つに折って、ポケットに突っ込んだ。
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