*◆*香水*◆* #2

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*◆*香水*◆* #2

 ふ~ん、やっぱりいい先生なんだねぇ、普通土日って休みだよね?  そんな事を考えていたら、車内に沈黙が流れた。  少し気まずいけれど、不思議とそんなに居心地は悪くない。  何話そうかな……? そして、思いついたのが、 「何歳ですか?」  という、ありきたりな質問。 「26だよ」  先生とは、11歳はなれていた。 「そうですか」  すぐに会話は終わってしまう。  会話終了……。  車は私の知らない道を走っていた。  窓の外の街灯は、後ろにながれていく、それを目で追っていると、次第に瞼が重くなってきた。  携帯はならないまま……時間は静かに過ぎていき。 ―――――――― ――――  なんだか心地良い。 「おいっ! 木下?」  いきなり呼ばれて、私の体はビクッと反応した。そして、すぐに携帯を見てみた。  いつの間にか眠っていたみたいで……。
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