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そう先生に言われたけど、私は、カバンにしまった。
車は走り出し、私の家へと向かっていく。
「先生の香水、良い香りですよね」
私は何か喋らなきゃと思い、話をふった。
「うん、いい香りだろ~。先生のお気に入り」
香水の瓶を振ってみせる先生。
1つ1つの仕草が、カッコよくて、私を何度もキュンとさせる。
このまま時間が止まれば良いのに……。
なんて、思ったりした。でも、現実は……。
「じゃあ、またな」
「ありがとうごさいました。楽しかったです」
「おぉ、おやすみ」
「おやすみなさい」
止まってはくれない。
もっと、一緒に居たかったなぁ。
私は家に入り、シャワーでスッキリしてから、ベッドに潜った。
携帯を開けると、先生の番号。
まだ、1回もかけたことがない。
それをしばらく見つめたあと、私は眠った、今日の出来事を、思い出しながら。
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