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その後、私はまたあずさと先生の事を考えていた。
あの2人は、どんな話をしてるんだろう? すごく気になる。
その時だ、屋上の扉が開く音が、静かな空間を破った。
誰だろう?
そう思いながら、見つからないようにと息をひそめていると。
「おっ……先客がいる」
と声が聞こえて。
だ、だれっ?
声がした方を振り向くと、そこには雄也がいた。
階段を上がってきた雄也に、
「雄也かぁ、びっくりした~」
私は起き上がり雄也を見た。
「亜紀も、サボるんだなぁ」
「まぁね」
すると、雄也は私の隣りに座ると、背伸びをしながら寝そべった、私も一緒に寝そべる。
2人で空を見ていた……。
授業中という事もあって……とても静かで。
何も話さない雄也に、私はねてるのかと思い声を掛けた。
「ねぇ雄也?」
「ん? なに?」
返ってくる返事。
「眠ってるかと思った」
私が少し笑いながら言うと、
「もう、眠りそうだよ」
と欠伸をしていた。
私も、つられて欠伸をしてしまう。
欠伸ってうつるんだよね。
「眠いね……」
私も、なんだか気持ちが良くて睡魔が襲ってきた。
「ああ」
眠ってしまいそうだよ……。
目を閉じた瞬間、突然携帯のバイブがなった。
うるさい携帯を開くと、先生からの電話だった。
どうしよう……。
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