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え?
「どこに?」
2人きりという事にちょっと動揺しつつ、聞いてみた。
「どうせ、6限目出れないし、どっかで遊んで帰るか?」
そう言うと雄也は体を起こした。私もつられて体を起こす。
「えっ! でも……そのまま帰ったら、カバンとかどうするの?」
「置いて帰るに決まってるじゃん」
当たり前かのように答える。
置いて帰るといっても、明日は絶対に職員室に呼び出しだよ。
サボった私が悪いけど、気分悪いから帰ったって言おうかな……そういえば財布も教室だ。
「私、財布教室……」
「まじ!? せっかくおごって貰おうと思ったのに」
残念そうに言われた。
えっ!? 雄也がそんな事を考えてたなんて知らなかった。
雄也を見ていると。
「ってうそ。お金の事は気にするな! 教室におきっぱなんて不用心すぎ!」
「あんまり入ってないし」
そう言うと雄也は笑っていた。
それから少し経って、私たちは学校を出た。かなり恐る恐るだったけど、無事に脱出。
「緊張したぁ~」
私は、とてもドキドキしていて。
「小心者だな」
笑って歩く雄也に、
「学校抜け出すなんて初めてだもん」
と笑って答えた。
「カラオケいくか? それともボーリング?」
そう聞かれた後、少し考えて。
「ん~じゃあカラオケがいい」
とカラオケBOXへ向かった。
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