*◇*距離*◇* #2

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 宗一さんは、子供みたいで面白い。  今日のバイトは暇だった、お客さんが全然こない……。 「クシュン」  バイト中に、クシャミまでもでてきた。本当に風邪かもしれない、昨日濡れちゃったから。 「クシュンクシュン」  何度も出てくるクシャミ。 「かぜ?」  宗一さんが心配そうに聞いてきた。 「たぶん……」  と答える私、でも熱ないみたいだしすぐ治るよね。 「大丈夫?」 「大丈夫ですよ」  と言ったけれど、時間が経つにつれて、なんだか次第に目もウルウルしてきて、熱がでてきたのか、少しぼーっとしていた。  やばいなぁ……家の薬切れてるし……一人だし……。  こんな時、誰かが家にいればいいのにと、人が恋しくなる。なんとか、10時まで頑張ってバイトを終えた。  体がダルいよぉ……。 「おづかれさまでした~」  といつの間にか鼻声になっているし。 「本当に大丈夫?」  と宗一さんに聞かれ。 「寝たら治ります」  と、笑顔で答えたけど。正直しんどかった。 「心配だなぁ」 「大丈夫ですよ」  私は満面の笑みで答えた、精一杯の作り笑顔。  しんど~い薬どうしようかなぁ……。  買いに行く力はもう残ってない、家までが遠く感じた。 「クシュン」  ぼーっとする私。家までの道を歩いてる途中。車のクラクションが聞こえた。 『ビッビッ』  と、その後車は私の横にきて停まった。
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