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宗一さんは、子供みたいで面白い。
今日のバイトは暇だった、お客さんが全然こない……。
「クシュン」
バイト中に、クシャミまでもでてきた。本当に風邪かもしれない、昨日濡れちゃったから。
「クシュンクシュン」
何度も出てくるクシャミ。
「かぜ?」
宗一さんが心配そうに聞いてきた。
「たぶん……」
と答える私、でも熱ないみたいだしすぐ治るよね。
「大丈夫?」
「大丈夫ですよ」
と言ったけれど、時間が経つにつれて、なんだか次第に目もウルウルしてきて、熱がでてきたのか、少しぼーっとしていた。
やばいなぁ……家の薬切れてるし……一人だし……。
こんな時、誰かが家にいればいいのにと、人が恋しくなる。なんとか、10時まで頑張ってバイトを終えた。
体がダルいよぉ……。
「おづかれさまでした~」
といつの間にか鼻声になっているし。
「本当に大丈夫?」
と宗一さんに聞かれ。
「寝たら治ります」
と、笑顔で答えたけど。正直しんどかった。
「心配だなぁ」
「大丈夫ですよ」
私は満面の笑みで答えた、精一杯の作り笑顔。
しんど~い薬どうしようかなぁ……。
買いに行く力はもう残ってない、家までが遠く感じた。
「クシュン」
ぼーっとする私。家までの道を歩いてる途中。車のクラクションが聞こえた。
『ビッビッ』
と、その後車は私の横にきて停まった。
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