*◇*距離*◇* #2

15/35
前へ
/35ページ
次へ
 先生の家は大きなマンションだった。意識が朦朧とする中、先生のあとをついていく。  荷物は全部、先生が持ってくれていた。  なんか、ますます熱が上がっているみたいで。さっきより体がダルい。  息も荒くなっていた。  エレベーターに乗って、何階で止まったかはわからないけど降りた。  先生の部屋は、エレベーターを降りて奥だった。  部屋を開けると、男の部屋とは思えないほどキレイなところで。 「上がって」  私は先生に言われるままに、家の中に入る。 「んっと……ベッド使って」  そう言って私をベッドのある部屋に案内した。部屋は広くて、自分で1つの部屋をカーテンでしきっているみたいだった。  大きいベッド。シングルではないのは確かだった。 「ありがとうございます」  私はもうダウン寸前。先生のベッドに入って布団をかぶり……目を閉じる。 ……。  先生の匂いがして、なんだか包まれてるみたいだった。  私がベッドに入ると、先生はカーテンを閉めて隣りの部屋へ。  薄いカーテンで先生の後ろ姿が見えていた。  そのあと私は、疲れとダルさが一気にきて、すぐに眠りの中へ。  そして、また、あの夢を見た。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

29人が本棚に入れています
本棚に追加