*◇*距離*◇* #2

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 その後、体温を計ると、熱は39、5度まであがっていた。  これじゃあ、ぼーっとするよね……。 「なんかあったら呼べよ」  そう言って、先生はまた隣りの部屋に行ってしまった。  カーテンごしに先生が見える。カーテンが薄いから、丸見えだった。  先生は、ソファにいくと横になっていた。私は、しばらく先生を見ててそのまま眠った。 ――どれくらいの時間が経ったのだろう。目がさめた頃にはあたりは明るく、体も楽になっていた。  ベッドから起き上がると、汗をかいていて、熱は下がったのか、体のダルさがなかった。  ふと、ソファを見ると先生はそのままソファで眠っていた。  それから私は、トイレを借りようと、先生を起こさないように忍び足でトイレを探す。  案外すぐに見つり、トイレからでた後、改めて先生の部屋をみていた。  昨日は見る余裕なんてなかったから。今のうちに……。  本当にきれぇ……。  家政婦が住んでいるんじゃないかってくらい、ほこり1つ落ちていなかった。  一通り部屋を見たあと、私は先生の寝顔も見たくなって、静かにソファに近寄った。  先生は規則正しい寝息をたてている。  ねててもかっこいい……。  片手をオデコにあてている、やっぱりかっこよくて。  私は、タオルケットをキレイにかけなおしてあげた。  そしてまた布団に戻る。  ベッドの横には、お粥とサケの焼物がおかれていた。なんだかとても嬉しくて、お粥とサケを食べて、また布団のなかに潜る。  風邪ひいてよかったかも……。  と、ちょっと思ってしまった。
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