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その後、体温を計ると、熱は39、5度まであがっていた。
これじゃあ、ぼーっとするよね……。
「なんかあったら呼べよ」
そう言って、先生はまた隣りの部屋に行ってしまった。
カーテンごしに先生が見える。カーテンが薄いから、丸見えだった。
先生は、ソファにいくと横になっていた。私は、しばらく先生を見ててそのまま眠った。
――どれくらいの時間が経ったのだろう。目がさめた頃にはあたりは明るく、体も楽になっていた。
ベッドから起き上がると、汗をかいていて、熱は下がったのか、体のダルさがなかった。
ふと、ソファを見ると先生はそのままソファで眠っていた。
それから私は、トイレを借りようと、先生を起こさないように忍び足でトイレを探す。
案外すぐに見つり、トイレからでた後、改めて先生の部屋をみていた。
昨日は見る余裕なんてなかったから。今のうちに……。
本当にきれぇ……。
家政婦が住んでいるんじゃないかってくらい、ほこり1つ落ちていなかった。
一通り部屋を見たあと、私は先生の寝顔も見たくなって、静かにソファに近寄った。
先生は規則正しい寝息をたてている。
ねててもかっこいい……。
片手をオデコにあてている、やっぱりかっこよくて。
私は、タオルケットをキレイにかけなおしてあげた。
そしてまた布団に戻る。
ベッドの横には、お粥とサケの焼物がおかれていた。なんだかとても嬉しくて、お粥とサケを食べて、また布団のなかに潜る。
風邪ひいてよかったかも……。
と、ちょっと思ってしまった。
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