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「難しいんです」
私が頬を膨らませながら言った後。
「先生対戦しよう」
と誘ってみたら。先生はその誘いに乗ってくれて、隣に座った。
「先生強いぞ！」
なんて言ってて、やる気満々。
「大丈夫、ちゃんとハンデつきね」
それで、先生にハンデをもらった。
そして……何度やっても負ける私。
「手加減してよ……」
ポロッとでた言葉。
「これでも手加減してるんだぞ」
と先生は言うけど、
全然手加減してないよ……。
だって１回も勝てないんだもん……。
「もぅいやぁああ」
というと、先生は勝ち誇った顔をした。
「木下のボロ負けだなぁ」
うっ……。
「先生、私に１回も勝たせてくれないなんて、大人気ない……」
なんて私は、嫌味たっぷりでいってみた。でも先生は、
「木下が、下手くそなだけなんだよ」
と軽くかわした。
ひどい……。
でもこんな一時がとても幸せで……。
「あぁ知恵熱でそう」
と言うと、先生に笑われた。私もつられて笑ってしまう。隣で笑っていられるのって、すごく幸せで。
「って、風邪はもう大丈夫なのか？」
私の顔を見て来る先生。
そういうば……私風邪ひいてたんだよ。でももうなんともない。
「治ったみたい」
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