*◇*距離*◇* #2

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 先生は、黙って歩いていた。  宗一さんたちが見えた所で、私は先生の洋服から手を放す。  すると、 「もう大丈夫か?」  先生の声。  もう、明るくなってきたから、怖くなかった。 「大丈夫です」  私が笑顔で答えると、先生も微笑んだ。  宗一さん達のとこにつくと、次のグループが暗闇に入って行く。皆で円になって座っておしゃべりをした。  私は宗一さんと先生の間に体育座りで座った。  15分くらいして、由香理さんたちが戻ってきた後は、皆でどこに移動しようかって話になって、話合いの後、車に乗る事になった。  誰の車に乗ればいいのかなぁ? 「わたしぃ~心さんの車がいい~」  と先生の隣りにいた彩さんが、かなりキャピキャピ声で、言っている。  嫌だった。  そして、彩さんは先生の車の助手席に乗り込む。 「亜紀ちゃんは、オレの車ね」  宗一さんが言ってきたので、私は宗一さんの車へ。  美和さんも一緒だったから、私は迷わず後部座席へ座った。  もちろん美和さんは助手席。 「彩ね、細川さんの事気に入ったみたいだよ」 「まじ!?」  美和さんの言った事に、宗一さんはかなり驚いていた。  あぁ嫌だ……。
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