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学校に着いたのは、HRが始まる1分前だった。深呼吸してから、いつもの様に教室に入る……。
「おはよう」
あずさとみきに挨拶をした。
「おはよう良くなってよかったぁ」
「心配だったよ~」
「もう元気だよ、心配かけてごめんね」
笑顔をみせて私は席についた。すると、隣りの席の雄也が、
「おはよ」
と言ってきた。私は普通に振る舞う。
「おはよう」
普通にしてるつもりでも、やっぱり少し気まずかった。
「HRはじめますよ~」
と言う声が聞こえて、前を向くと、ちょうど星野先生が教室に入ってきた。
今日もキレイな星野先生に続いて、細川先生も入ってくる。
一瞬目があったけど、私はすぐに逸らして、もう前は見なかった……。
私、なに意識してんだろう……変なの。
ファーストキスが、先生とだったら良かった、なんて考えてしまう自分がいた。
もう無理だよ、終わっちゃったんだし……。
同じ事を何度も考えてしまう。ファーストキスの事は、みきとあずさにも言えないまま。それから、日は過ぎていった。
先生とは普通にメールのやりとりをしていた。他愛もない話し……。
学校以外で2人で会うという事は偶然でもなかったけど、メールだけでも、私は幸せを感じていた。
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