*◇*波*◇* #2

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 無意識に足が止まり、まるで砂浜にすいついているかのようだった。  私のそんな様子を変に思ったのだろう、あずさが私の目線の先をみて足をとめた……。  他のメンバーもみんな足をとめ。 「あれ副担じゃねぇ?」  そう言ったのは祐介。本当に先生だった。  私は何も言わずにみていた。あずさも同じく何も言わない。 「いくぞ」  雄也のその一言にみんな歩き出す。私の手を雄也は無理矢理引っ張った。  そのおかげで私は歩く事ができた。  チラチラと先生たちを見ながら歩いて……。  私は信じられなくて、何度か振り返った。  彩さんは先生の首に腕をまわして、キスをしていた。  今にも壊れそうな心。  あずさもきっと同じなんだろうと頭をよぎる。  先生がこっちをみたような気がした……でもそんな事より、私の心の中はボロボロと崩れていく。  皆の背中をしっかり見つめ歩いた。  頭の中をクルクル回るキスシーン。  キスしてた……彩さんと付き合う事になったんだ……。  あまりのショックに泣きそうだった。  涙をこらえるのに必死で、喉の奥に痛みが走った。
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