*◇*波*◇* #2

3/35
前へ
/35ページ
次へ
 祐介は恥ずかしいのかみきからパッと手をはなした。 「くすっ、別にはずかしがらなくていいのに」  笑って言うと。みきは照れていた。祐介はと言うと、 「ちがっばかっ」  と明らかに照れている。 「別にいいよ手つないで、私は気にしないから」  それを聞いて、祐介はソッポを向いてしまった。3人で、トイレに向かう。  それから、トイレに入って鏡をみていると、聞いた事のある声が聞こえてきた。 「もう、今日こそコクっちゃおっかな~」  次第にトイレに近づいてくる声。 「あっ亜紀ちゃん」  私は、名前を呼ばれ指を指された。  やっぱり彩さんと美和さん……という事は宗一さんも一緒なのかな? 彩さんが告白ってことは先生も?  と、嫌な予感……。そして、なんだか違和感を感じた。美和さんが、今まで仲良くしてたのに、私と目を合わせようとしないし、話しもしない。  どうしたんだろう……。  そう思っていると、 「あ~心さんからのプレゼントつけてる~」  彩さんが私の頭を指さした。隣りにいたみきは、私の頭を見ている。 「彩に頂戴」  ニッコリ笑顔の彩さんに。 「だめですよ」  正直しつこいと思った。そんな私達のやり取りをみきは見ていた。 「あっあのね、亜紀ちゃん私ね」  と、彩さんは私の耳元でささやいた。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加