*◇*波*◇* #2

9/35
前へ
/35ページ
次へ
 日の出を見て終わり。帰る事になって、皆で砂浜を歩いていた。  先生たちがいた場所にはもう人は誰もいない。  彩さんの告白はどうなってしまったのか……とても気になっていた。  その時、私の最近変えたばかりの着信音がなった、相手は宗一さんだ。 「もしもし」 『あっ亜紀ちゃん』 「はい」 『あけましておめでとう』 「おめでとうございます」  普通の会話をしていた。すると、 『去年はごめんね』  と謝ってくる。本当に反省しているみたいで。 「いいですよ」  と私は言っていた。 『亜紀ちゃん』 「なんですか?」  私は電話を持ち変えて、宗一さんが何を言うのか待っていた。すると、 『おれ今年こそは亜紀ちゃん落とすから』 「えっ?」 『じゃあな』  呆気に取られているうちに、電話はきれた。宗一さんに言われた言葉にちょっとドキドキした。  私のどこがいいんだろうか?  なんて考えてしまう。私は電話を終わり、皆を追い掛けた。  少し歩いていくと砂浜に男女の姿があった。10メートル程離れていただろうか、それは見たくない2人だった……。  先生と彩さん。  見たくなくても私の目は2人をはなさない。そんな私の目は、先生と彩さんのキスを残酷にもとらえてしまう……。
/35ページ

最初のコメントを投稿しよう!

24人が本棚に入れています
本棚に追加