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「そうなんだ……頑張ってね」
胸がチクリと痛んだが、私は笑顔でそう言った。そんな私に。
「無理しなくていいよ」
と悲しい顔であずさは言って来る。みきは黙っていた。だから私は、
「大丈夫だよ!! 私も終業式の日、告白するから」
勢いに任せて言ってみた。タイミングは良かったのかは分らないけど、無理している自分を誤魔化したいのと、あずさが気兼ねしなくていいように。
2人は目を見開いている。
「「本当に!?」」
「うん」
私の言葉であずさの心境に変化があったのかは分らないけど。
「じゃあ、お互い頑張ろうね」
といつもの笑顔を見せてくれたから、きっとあのタイミングで結果は良かったんだと思う。私も思わず笑顔になった。
これで、お互い真っ正面から想いを伝えられるね。
今の私とあずさには、先生が誰と付き合っていようと関係ない。
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