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えっ?
とても笑顔のあずさに、どうしたらいいのかわからなかった……。あずさは、私たちの前までくると、
「やっぱり振られちゃった」
と、瞳から大粒の涙を流したんだ。
我慢してたんだ……。
私とみきも一緒になって泣いた。私もこういう日がくるのかと思うと、心がいたかった。
「でもね……」
泣きながらあずさが話てくる。
「先生、彼女いないって……いってた」
あれ? 彩さんは?
「私、海で先生が女の人とキスしてるの見ましたっていったけど……付き合ってないって、あれは無理矢理されたんだよって、そう言ってた」
あずさは、涙をふきながらゆっくり話した。
「だから、私ぐすっ、じゃあなんで付き合ってくれないんですか? って聞いたの」
白い頬を幾つもの涙が流れていく。
「そしたら、私の事を女としてじゃなく、生徒として見てるからだって言われた」
なんだか、胸が締め付けられた、やっぱり生徒は恋愛対象外なんだと。
「私……悔しかった。だから笑顔で帰ってきたの」
そう言ったあと、あずさは黙って泣いていた。みきと私はあずさに抱きつき、頭をなでてあげる事しか出来なかった。
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