32人が本棚に入れています
本棚に追加
*◆*彼氏彼女*◆* #2
私は、言われた通りに助手席に座った。心臓がドキドキとうるさい。
先生の方を見ることは出来ず、窓の外を見ていた。
「じゃあ、海いくか? 親は大丈夫かぁ?」
「大丈夫です。海いきたいです」
緊張で体が堅い。付き合う前より、今のほうが尋常じゃないくらい緊張している。
あぁ、やばいよ~。
先生は、車をいつもいく海に向かって、走らせた。香水の香りが私をつつむ。
ちょっとだけ、先生をチラッとみてみた。すると先生もこっちを向いた、とっさに目をそらす。
は、恥ずかしい……。
なんでこんなにドキドキするのか、うまく話せなくて。
普通に普通に、と思うほど、私はおかしくなっていた。
「なぁ、木下」
「はぁい~」
いきなり呼ばれ、声が裏返ってしまった。先生は、それを聞いて笑ってる。
「おもしろいなぁ」
と、私はまた恥ずかしくなった。先生は全然余裕だ。緊張なんてきっとしてないよね。
私みたいに、こんなにドキドキしてないのかな?
車はしばらくして海についた。
最初のコメントを投稿しよう!