*◇*甘え*◇* #2

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どうしよう…。 沈黙のまま車は走る。 しばらくして、宗一さんは車を止めた。 暗い道、ひとけも建物もない…。 怖い…。 すると、宗一さんは車から降りた。 何?? すると、宗一さんは、後ろのドアを開けて後部座席に座ってきた。 そう、私の隣…。 私は、怖さと身の危険を感じ、ドアを開けて逃げようと、自分側のドアに手を伸ばした。 〃がしっ〃 その手は無情にも、宗一さんに掴まれ。 「何もしないから」 そういうと、私の手を離す。私はそれを信じて逃げるのをやめた。 宗一さんは、私の方をずっと見ている…。 私は宗一さんのとこを、向くことはできなくて、黙って下を向いていた。 「そんなに、おびえないでよ…。」 と、宗一さんの言葉。 おびえるなって、いわれても。 「あきちゃんさ…相手誰?」 「他の学校の人で、宗一さんの知らない人です。」 と嘘を一生懸命つく。 それを聞いて宗一さんは、 「本当は、相手誰なの??」 と聞いてくる。 「だから…別の学校の、」 と言いかけたときに、宗一さんは、 「それ嘘でしょ。そんな嘘、俺にはすぐ分かる。」 と言ってきた。私は何も言わずに、宗一さんを見た…。
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