21人が本棚に入れています
本棚に追加
「せんせぇ…本当に辛くなったら…、電話していい??」
先生と少しでもつながってたいから…。
「あぁ…。」
先生の顔は、まだ悲しそうだった。
「いつでも、電話してこい…。」
やっぱり…先生は、かっこいいな…。
私のユラユラ揺れる心を、黙って…受け止めてくれるんだよね…。
「先生、ちょっと目つむって…。」
先生は、目を閉じた…。
私は、首から、ネックレスをはずし…指輪だけをとる。
指輪を大事にハンカチに包んでポケットにしまった。
そして、チェーンを先生の首につけた…。
「目、あけていいよ。」
の言葉に、先生は目をひらく…。
そして、すぐにチェーンを触った…。
「先生が、遠くにいかないように…。」
そう…。私が指輪を持って先生の事を、想うように…。
先生も、そのチェーンで、私の事想ってね…。
チェーンだけで、すこし寂しいけど…。
いつか…私が何か通してあげるね…。
「ありがとう。」
先生はやさしく笑う。
「私が、卒業したら何か、通してあげるから、その時までまっててね。」
なんだか、穏やかな空気が流れた…。
これでいいんだ…。
これで…。
最初のコメントを投稿しよう!