*◆*悠木*◆* #2

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「警察、呼びますよ!!」 そういいながら、電話をかけている宗一さん。 「ちっ、覚えてろよ!」 そう男は私にいうと、いなくなった。 私は、玄関に座り込む…。足がガクガクして、立っていられなかった…。 「亜紀ちゃん、大丈夫??」 と、宗一さんが、私のとこにくる…。 「こわ…かった…。」 その言葉しか出なかった…。 宗一さんは、警察に電話をかけるフリをしていたらしい…。 でも、おかげで助かった。 本当に怖くて、宗一さんがいなかったら…と、思うと震えが止まらなかった。 「あっ、悠木くん。」 私は、悠木くんは大丈夫なのかと、扉を開けて悠木くんを探した。 「あき!大丈夫??」 そういいながら、走ってきたのは、母さん。 「うん。悠木くんは?」 悠木くんは、母さんの後ろに、ピッタリついていた。 「何もされてない??」 と、母さんは、私の体をさわる…。 「大丈夫。何もされてないよ。」 と、私は母さんの手をつかんで止めた…。 母さんは、泣いていた…。 「良かったぁ…。」 と、私を抱き締める…。 宗一さんは、黙ってそれを見ていた。 そして、宗一さんに気付いた母さん。 「あなたは…?」 と、聞いていた。
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