*◆*悠木*◆* #2

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「母さん…なんで言ってくれなかったの??」 私は母さんの顔をのぞき込む…。 「貴方たちに、迷惑をかけたくなかったの…。」 そういう、母さん…。私達は家族なのに…。なんで?別に迷惑かけていいのに。 「母さん、私達…家族でしょ?!」 と、私は言っていた。母さんの頬を涙が流れて行く。 「ありがとう。亜紀…。でも、父さんには言わないで…こんな事があったなんて…知られたくないの。」 …。 「でも…。」 「お願いだから…。」 泣いて頼む母さんの頼みを、聞かないと言う事は、私には、出来なくて…。 「わかった…父さんには言わないから。」 そう言った。 でも、あいつはまた来る…私はどうしたらいいの? 「今度…いつ来るの?」 「わからないわ…」 そういう母さん…なんだか母さんは、私に嘘を付いているような気がした。 「わかった。じゃあちゃんと言ってよ。私が追い出すから。じゃあ悠木くん、呼んで来るね。」 と、私は悠木くんの部屋に向かった。 〃コンコンコン〃 「悠木くん?」 …。 中からの返事はない。 〃カチャ〃 私は返事がないので、扉を開けて見た。 悠木くんは、枕を抱え…ベッドで寝ていた。 頬は涙でぬれていた。
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