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小さな体で…きっと色んな事を敏感に感じているんだよね。
私は悠木くんに布団をかけると、1階に降りた。
「母さん、悠木くん寝むってたよ。」
と、キッチンにいる母さんにいう…。母さんの後ろ姿が…なんだか、今日は、やけに小さく感じて…。
私は、今日は夕方からバイトだった…。
でも、なんだか行きたくなかった。
こんな状況の母さんと悠木くんを、置いていきたくなかった。
でも…。
「あき?今日はバイトでしょ?頑張ってね。」
と、母さんが言って来た。
それで、私は“うん”と答えていた。
そして、バイトの時間…。
「母さん、何かあったらすぐに電話してよね!」
といい、私は靴をはく。
「わかったわ、いってらっしゃい。」
母さんは、手を振って見送ってくれた。
悠木くんはというと、あれからまだ起きてない。
私はバイト先まで向かった。
6時~10時までのバイトが、やけに長くこの日は、感じて…。
宗一さんにも、あの事を聞かれたけど、私はうまく誤魔化して置いた。
従兄弟のおじちゃんが、自分の息子を連れ戻しにきたんだと…。
本当に、私…最近うそが上手くなっているような、気がする。
宗一さんは、何かあったらすぐに電話して、と言ってきたので、私は少し心強くなった。
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