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そして、ベンチに座りアイスとか、たこ焼きを食べていると、さっきから気になる…。
悠木くんの行動…。
時計ばかりをチラチラみている…。
帰りたいのかな??
「家に、かえりたくなった??」
と、私が聞くと…。
「でも、まだダメなんだ…。」
という。何がだめ?
「何が、ダメなの??」
というと、悠木くんはうつ向いて、悲しい顔をして。
「お母さんが、小さい針が4を指したら、帰ってきていいって。
4を指す前に、帰ってきたら、ダメっていわれた。」
という…。なんで…?
時計を見ると、まだ…2時…。
でも、帰りたそうな、悠木くんを見ると…。
「帰ろう!」
と、私は悠木くんの手をひいていた。
悠木くんは、黙ってついてくる…。
なんで、母さんが悠木くんに、そんな事を言ったのか、知りたい気持ちもあった。
最近、母さんは、痩せたし…。
元気がないし…。
バスに乗ると…。
「やっぱり、お母さんとの約束。守らなきゃ。」
と、悠木くんの言葉…。
「帰らないの??」
「帰りたいけど…。パパがくるんだ…。」
と、悠木くんが言った。
“パパ”??悠木くんのその言葉に、悠木くんの実の父親だって、わかる…。
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