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*◆*悠木*◆* #3
暗闇の中…。
亜紀、お母さんを許して…。
お母さん?
亜紀ねぇって呼んでいい?
悠木くん?
亜紀!遅刻するぞ!!
父さん?
迎えに来る…。
先生?
頭の中で色んな声が聞こえていた。
なに…?
私…死んじゃったの…??
真っ暗で…。
真っ暗で…。
…。
あれ?
これ、母さんの匂い。
それで私は、目が覚めた。
目を開けると、白い天井がまずみえて、するといきなり悠木くんの顔が現われて。
「亜紀ねぇが起きた!!」
という声がした。
私は、ちょっと動こうとしたと同時に、激痛に襲われた。
「っつ…。」
痛い…。
「亜紀ねぇ、動いちゃだめ!!」
「亜紀!大丈夫??」
「大丈夫か?」
悠木くん、母さん、父さんの声が次々に聞こえた。
そして、私をのぞき込む顔。母さんは泣いている。
悠木くんと父さんは心配そうに、見ていた。
「大丈夫だよ…。」
と、私はいうけど。
「お前は、大丈夫じゃない!でも、本当に無事でよかった。」
と、父さんに言われた。私は、笑って見せた。
顔…左側だけちょっといたいな…。
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