14人が本棚に入れています
本棚に追加
*◇*チャンス*◇* #2
そして、お土産が売っているお店の前までくると。
「何買ってもらおうかな……」
と、相沢先生はピタリと止まった。
(というか……手……)
相沢先生は、着いたというのに、手をはなしてくれない。
(私服で良かった)
とふと思っていた。制服だったら……目立つよね…。
「あの……相沢先生、手……」
と私が言うと、相沢先生はニコッと笑い。
「別にいいじゃん」
と言いながら、携帯ストラップをみていた。
「何買って貰おうかなぁ~」
と言いながら、1つ1つ手に取り見ている。
私は握られている手ばかり意識してしまい、なんだかドキドキしていた。
「何かお探しですか?」
と、女店員が相沢先生の隣りに並んだ。
「あぁストラップ見てたんですけど」
と相沢先生は普通に店員に答えると。
「彼女さんとおそろいなんてどうですか?」
とペアになったストラップを見せてくる。
(か、彼女!!違うぅ~)
と、私は首を横に振った。なんだか恥ずかしくて、
(きっと顔が紅くなってるだろうなぁ)
と思っていたら、相沢先生は横目でチラッとみると、なんだか満足そうに微笑んだ。
「俺の彼女かわいいでしょ」
なんて、店員に言っているし、本当にカップルだったらただのバカップルだ。
最初のコメントを投稿しよう!