*◆*サヨナラ*◆*

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「おかえり」 玄関には、相沢先生が待っていた。 相沢先生を見た途端、私の瞳からは涙か溢れて、その場に座り込んで泣いた。 悲しくて悲しくて……。 「木下!? 大丈夫か!?」 泣きやむまで、相沢先生は黙って私を抱き締めながら頭を撫でてくれていた。 私と先生は本当に、終わってしまった。 ―――― 数時間前。 “待っててくれるか?”と聞かれて、「うん」と言おうとしても、離れ離れになるのが悲しくて、涙をこらえるので精一杯で返事が出来なかった私。 先生に腕枕をしてもらった私は、悲しくて苦しくて、泣く事しか出来なかった。 「亜紀……」 泣き続ける私は、涙を止めようと、体を起こして膝を抱えて泣いた。 (せん……せぇ……) すると先生もゆっくり体を起こし、泣き続ける私に、言ったよね。 「俺のせいで亜紀がこんなに苦しむなんて。 亜紀、俺の事待たなくていいんだぞ」 と、どうしていきなりこんな事を言い出すのか。 さっきは゛待っててくれるか?゛って聞いていたのに。 私の胸になんだか不安が溢れた。
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