14人が本棚に入れています
本棚に追加
「亜紀、俺達……本当にこれでいいのかな?
亜紀、俺に縛られなくていいんだぞ。こんなに苦しい思いしなくていいんだぞ」
先生の言葉ひとつひとつが苦しかった。
「亜紀、ごめん……。さっきは待っててくれるかっていったけど、
俺……。
迎えに行けそうにもない……ごめん」
先生の言葉で、今まで流れていた涙が一瞬止まった。
「なんで……そんな事……いうの?」
いきなりの事で、私は先生の考えている事が分らなかった。
「俺達は、本当にこんな関係で幸せか?」
先生の顔を見ると、先生は私を優しい顔して見つめていた。
止まっていた涙も、また流れ出す。
「しあわ」
“幸せだよ”
そう言おうとしたけど、言葉をさえぎられた。
「幸せじゃないだろ」
と……。
そんな事いわれるなんて、思ってなかったよ。
最初のコメントを投稿しよう!