*◇*進むべき道*◇*

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そして車に乗り込み、学校に向かっていた。 すると、相沢先生の携帯に着信が入った。 相沢先生は車を路肩に停めて通話を始めた。 「もしもし?」 私はだまって、電話が終わるのを待っていた。 「まぁな、安心したか?」 といったあと、相沢先生はいきなり携帯をスピーカー通話にした。 “あぁ……亜紀が見つかって良かった。 俺のせいで落ち込んでると思うから、慰めてやってくれよな!” と言う声は……先生の声。 「馬鹿じゃねぇの」 という相沢先生に、 “馬鹿じゃねぇよ。 お前なら亜紀を幸せに出来ると思っているから。 亜紀が幸せになれるなら、俺はお前でも構わない。 前は嫌だったけどな……” と話す先生の声を聞いて、私は先生としか幸せになれないのに、と胸が苦しくなった。 「お前! まだすきなくせに」 相沢先生は、なんでこんな会話を聞かせたいのか。 “好きだな。でも、亜紀の幸せは俺の幸せだから” ねぇ……こんなにも胸が苦しくて、目頭が熱くなってくるのは、貴方の気持ちが嬉しいからだよ。 「はぁ、お前は馬鹿だよな」 相沢先生があきれたように言うと。 “今さら、迎えになんていけないだろ! 俺、嫌いだって言ったし” ねぇ先生。 私は嘘だったって分かっているよ。
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