16人が本棚に入れています
本棚に追加
「だってぇ~~」
と泣く私を、
「まったく泣き虫だな!!」
と相沢先生はいい、笑っていた。
そして、
「泣きやまなかったら、襲うからな!」
なんて言ってくる。
そして相沢先生は、学校の駐車場に車を停めると、
「そんなに泣いたまま教室戻ったら、みんな心配するだろ!」
といい、
「落ち着いてから教室行けよ、車エンジン切ってこいよ。本当は一緒にいてあげたいんだけどな、準備があるからさ」
と言うと、相沢先生は車から降りて行ってしまった。
エンジンをかけたまま、クーラーをかけたまま行ってしまった。
相沢先生の優しさが嬉しかった。
(また迷惑かけちゃったな……)
涙を拭きながら、気持ちが落ち着くまで、ただぼーっとしていた。
どれくらい経ったのか、気持ちも落ち着いて、そろそろ教室に向かおうと考えていた時。
“コンコン”
といきなりノックされた。
(誰?)
と横を見ると、優先生がそこにはいて。
“何してるの?”
と口パクしているのがわかった。
私は窓を開けて。
「えっと……何もしてないですよ」
と言うと。
「変な木下さん」
と笑った。
最初のコメントを投稿しよう!