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涙がポタポタと流れてきた。
空ははれているのに……私の心は……。
曇っている。
(先生に会いたいよ)
サヨナラなんてしなきゃよかった。
そう思った。
でも、そうする事しか出来なかった。
(先生……今なにしてる?)
携帯を取り出して、先生の名前を表示した。
《☆シン☆》
(まだちゃんと……名前も呼べてないのに……)
通話ボタンを押したくてたまらなかった。
貴方の声が聞きたくて……。
名前を呼びたくて。
すると、いきなり鳴る携帯。
仲良しメンバーからの着信だった。
取ることは出来なかった。
今は、一人でいたかった。
携帯が鳴りやみ、静かになった海……。
波の音だけしか聞こえない。
目を閉じると、そのまま自然に溶けてしまうような、感覚。
(このまま消えたい……なんて)
変な事を考えて、1人突っ込みをいれていた。
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