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私の所に駆け寄ってきた女の人は、ストレートの長い髪をなびかせ、私の隣りにくると、佑季さんをギロっと睨んだ。
そんな、女の人の態度に。
「奈津ぅ~お前も勘違いすんな! ただ俺は、この子が1人ここで泣いてたから声かけたんだよ」
と、説明していた。
このモデルみたいな女の人がさっき会話に出て来ていた奈津という人みたいで。
「大丈夫?」
と私に聞いてきた。
そして、
「私が話し聞くから、あっち行っといて」
と佑季さんと仲間を離れたとこにいかせた。
佑季さんの態度やさっきの男達の会話から、隣りにいる奈津さんは佑季さんの彼女なんだろうと自然に分かった。
「ごめんね。みんなガラ悪いから怖かったでしょ?」
と奈津さんは私をブランコに座らせて、自分も隣りのブランコに座った。
同性だからなのか、それはなんだか分かんないけど、奈津さんの登場になんだか安心していた。
「私、奈津。名前は?」
と聞いてくる奈津さん、私はそんな奈津さんに名前を教えた。
「亜紀です……」
と、さっきの恐怖からか、私の膝に置かれている手は少し震えていた。
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