*◇*先生の想い*◇*

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傷ついて得た物が私には多くて……。 これで良かったんだって、私は思ってる。 もしあの時、フラれていたら……。それはもっと辛かったかもしれない。 「先生……私は後悔してないよ」 先生とこういう関係になった事、後悔してない。 「私、辛くて苦しい時もあったけど……それ以上に、嬉しい事や楽しい事もあったから、私は沢山の人に守られてるのも知った。 それから……私は苦しくても傷ついても、先生といれる事が私にとって幸せなんだって気付く事ができた」 私は、先生といれる事が幸せで、先生の事を考えると、幸せで……。 「私は先生がいなくちゃダメなの」 そう呟いた。 そんな私に先生は、 「亜紀、ありがとう」 と、言った。 そして、 「俺は亜紀に救われてばかりだな……」 そう呟いた、 「なぁ亜紀、卒業したら……いっぱいデートしような」 先生の言葉の一つ一つが、私の宝物になっていく。 「手繋いで堂々と歩こうな」 今は出来ない事を、これから先していきたい。 「約束……亜紀、俺を幸せにしてくれよ」 と先生は言った。 「えっ先生逆でしょ?あはは」 と笑うと、 「俺が幸せなら、きっと亜紀も幸せだろ?」 そう言った。 先生の言葉は、私達がお互いを想いあっているという言葉だった。 「仕方ないなぁ、私が先生を幸せにしてあげる」 絡まる小指……。 「約束な」 「うん、約束」 手を上下に少し振り、 「「指きった」」 私達は約束をした。
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